第40章


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海に暮らす者達は、特に迷信にはうるさいという。
たとえ脅しを掛けたところで、奴らが首を縦に振らなければどうにも仕様がない。
「まあ、他はともかく……海なら、ボクにもちょっと当てがあるのニャ」
俺が考えあぐねていると、ペルシアンが文字通り、助け舟を出してきた。
「当てだと? 海にまでお前の仲間がいるのか?」
「そうニャ。昔、セキチクシティにサファリパークがあった事は知ってるかニャ?」
「何とはなく聞いた事はあるが……それがどうした?」
「今は別の施設に改装したとかで、住処を追われて逃げ出したポケモンが大勢いるニャ。
 その連中の主格だったストライクから聞いた話ニャんだが……」

話をまとめると……
その剣豪として名高いストライクは、或るポケモンと勝負する為、遥々シンオウに使いを出したらしい。
だが、待てど暮らせどそのポケモンも使いも一向に現れず、その間にサファリも閉鎖されてしまった為、
他のサファリのポケモンと共にペルシアン達の世話を受け、セキチクシティの周辺を根城にしていた。
そんな折、付近の海岸線を回遊していた水ポケモンの中に、そいつらを乗せてシンオウから来た、と言う
若いホエルオーが見つかり、現在は彼の庇護下にあるという。

「奴らは今頃、セキチク近くの海岸に居る筈だから、詳しく話してみるといいニャ。
 それにしても……オスとオスの約束を反故にするニャんて、無礼なポケモンもいたもんだニャー。
 シンオウって事は、ひょっとしてアンタらにも関わりがある奴だったりするのかニャ?」
そう言われても、俺達にはとんと心当たりが……
……いや、何か……
すっきりキレイさっぱり、スカッと爽快に忘れている事があるような気もするが……

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