第40章


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 奴らとの戦いは、まるで醒めない悪夢のようだったとエーフィは話す。
何度も何度も、普通ならばしばらく立てないような痛手を負わせたとしても、
奴らはすぐに起き上がったという。善戦もむなしく、レッド達はどんどんと追い詰められ、
カビゴンが最終手段である自らを犠牲にする大技――自爆を決断するに至った。
「では、俺達が脱出中に感じた衝撃と閃光は……」
「そう、カビゴンの起こした爆発……」
 特殊な光の物理障壁を張れるエーフィは矢面に立って爆風を受け止めレッドを守ろうとしたが、
崩れ行く洞窟の中でやがて気を失ってしまう。
「おぼろげな意識を彷徨う中……一つだけはっきりと頭に聞こえた。奴の、ミュウツーの声。
“この人間の命は暫し預かっておく。私を止めたくば追って来い、ジョウトまで!”」

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