第40章


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 ペルシアンが案内した先は、前にピジョンが俺達を泊めてくれた大きな古木がだった。
「エーフィはあの奥に匿っているニャ」
 古木の根元に空いたほら穴をペルシアンは指し示す。
「そうか。早速手がかりになりそうな話を聞かせてもらいたい」
「ちょっと待つニャ」
 足早にほら穴へ向かおうとする俺を、ペルシアンが止める。
「アンタらは急に姿を見せない方がいいニャ。びっくりして、またパニックになっちゃうかもしれないニャ」
「何故だ?」
「よっぽど酷い目にあわされたんだろうニャー……うわ言でミュウツーとアンタらのコピーの事を呟いてたのニャ。
先にボクが行って了解をとってくるから、ちょっと待ってて欲しいニャ」
 言われるまま、俺達はペルシアンに任せてほら穴の脇で待つことにした。
少しして、エーフィの了解を得たのかペルシアンがほら穴から顔を覗かせ、ちょいちょいと手で俺達を招く。
「入っていいニャ」
 ほら穴の中には乾いた柔らかい葉がたっぷりと敷き詰められ、その一番奥にエーフィは横になっていた。
その体の所々には包帯が巻かれ、痛ましい姿となってしまっている。

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