第40章


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 翌朝、空が僅かに白み始めたような頃に俺達は出発し、ようやく八番道路まで抜けて六番道路付近に
辿り着いた時には、太陽は空の真上近くにまで来ていた。
「……んで、どこにいるんだよ、ペルシアンって奴は。この中から探し出すなんてメンドーにも程があるぜ」
 鬱蒼と広がる森の中を気だるげに見回し、マニューラはぼやくように言った。
「来るまでに何度かポッポが俺達の上を飛び交って行った。その内、奴の方から接触してくるだろう」
「もう来てるニャ」
 突然の頭上からの声に驚いて俺は見上げると、大きな白猫が太い枝の上に座り込んで
こちらをにやにやと見下ろしていた。
「くふふ、いいマヌケ面だニャ。ポッポがタネマシンガン喰らったみたいな顔してたニャー。
アンタが来る時はいっつもボクばかり驚かされて樹から落とされたりヒドい目にあってシャクだったから、
今回は逆に驚かせてやろうと先回りしてやったのニャー。……おかげでちょっと疲れたけどニャ」

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