第18章


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――ハクタイの森、洋館。
 ハクタイの森に住み着く、ピカチュウ配下のポケモン達が洋館の食堂に集まっていた。
「……で、奴らにも招集はかけやしたか?」
 ドンカラスは珍しく真剣な表情で話している。
「ヤミカラスが無事に伝えて来たみたいポ……ゴホン、伝えてきたようだ。直に来ると思う」
 エンペルトが報告する。ドンカラスは「そうか」と頷いた。

 玄関の方からギイーと扉を開ける音が聞こえる。
「来やしたか」
 エレキブルがドーミラーを連れて、食堂にやってきた。
「七英雄エレキブル、参上。他の七英雄は、ドーミラー以外トバリ周辺の巡視をさせているため来れん」
「ども」
「七武海とやらじゃなかったんですかい? まあ、そこの席に座って、全員揃うまで待っててくだせぇ」
「うむ」

 その数分後、玄関の方から今度は扉を乱暴に勢い良く開ける音がした。
「やっと来やがったな」
 普段と変わらない様子で陽気にマニューラが食堂にやってくる。
「てめーからオレを呼ぶなんて珍しいじゃねえか、糞カラス。ヒャハハ!」
「……遅刻だ。早くそこの席に座りやがれ、マニューラ」
 いつもの調子で「糞ネコ」と返してこないドンカラスに、つまらなそうな顔をしながらマニューラは用意された自分の席に向かった。
「で、何の用だよ?」
 マニューラは遅刻してきた事を悪びれる様子もなく、食堂のテーブルに頬杖をつきだらしなく座る。
「ぐぐ……まあ、いい」
 ドンカラスはマニューラのその態度にカチンときたようだ。
 だが、ハクタイ以外に住むポケモン達がいる手前、いつものようにくだらない事で喧嘩を始めるわけにもいかず、何とか自分を抑え込む。



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