第6章
[11]
入り口にいた人間達がミミロップ達に気付いた次の瞬間、チャージビームが入り口のドアを貫き、更に攻撃は奥の大きな扉にまで至った。
突然の攻撃にパニックに陥った。
紛れ込んだポケモンよりも、攻撃の主に人間達は気が向いていた。
「こっちよ。」
ミミロップは壊れた扉の先に階段を見つけた。
ミミロップ達が駆け上ると、そこにあるのは寝室と台所。テレビまでついている。
人間達の休憩する場所の様だった。
「ここいらまではあのエレキブルはやって来ないだろ。」
「どうしてそんな事が言えるの?ニャルマー。」
「あのエレキブルって奴はポケモンだろ?人間がポケモンの言葉を理解できるとは思えないし、アイツは入り口を守るって役目があるんだろ?
いくらアタシ達が中に侵入したからってアイツの仕事は入り口を守ることだ。それを放り出したら人間様が怒るだろうさね。
それに、だ。いくらアタシ達が中に入ったとバレても入り口を開けっ放しにして探しに来る様な馬鹿じゃないよ。」
「…少なくとも、あのエレキブルは来ないのね。」
「そういう事。でも、もうとんずら出来ない上にひょっとしたらエレキブルより強い奴がいるかもしれない。こっからは慎重に頼むよミミロップ様。」
「そうね……ふふっ、様付けで呼ばれると何かくすぐったいし、ミミロップでいいよ。」
ふと、ムクホークが会話に入って無い事に気が付いた。
「おおっしゃ!さよならホームランでエレブーズが優勝!!」
「すげー!テレビっておもしれー!!」
「お、お前誰かの手持ちか?お前もエレブーズ好きなんだな。ほら、ポフィンやるよガハハ。」
ギンガ団の下っ端にポロックをもらっているムクホークの姿があった。
侵入者とは完璧にバレていないらしい。
ミミロップとニャルマーはムクホークを小突いて、先に進む事にした。
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