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《完結》負けない!!負け犬【１】～２０代後半・真選組女子隊長の日記～

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[43]７月２８日

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今日は夜勤。

かぶき町繁華街の見廻りを済ませた後、小腹が空いたので他の隊士達を先に帰らせ、コンビニに寄る。

今夜はなぜかやたらスイーツが食べたい。

コンビニの小袋をさげ、一人夜の静かな路地を歩いて屯所に向かっていると、赤ちゃんを抱いた女性が立っていた。

夜泣きした赤ちゃんをあやす為に、散歩でもしているのだろうか。

｢夜遅くにどうされたんですか？

女性だけで立っていては危険ですよ。｣

職務上、一応声を掛けた。すると女は振り返り、私に向かって言った。

｢あら、誰かと思えば泥棒ネコの山田華蓮さんじゃないですか。

私の銀さんにちょっかい出さないでよね。

早いとこ手を切ってよ。

だって私と銀さんの間には、こーんなにかわいい赤ちゃんまでいるんですから。｣

腕の中の赤ちゃんは

銀髪で

死んだ魚みたいな目をして

銀時にそっくり…

我が目と耳を疑った。

この女が矢文の主だったのか。

しかも二人の間には

子供がいた

驚きと衝撃で動揺を隠せないでいる私を尻目に、女は軽々と屋根に飛び上がり、走り去って行った。

どうやら忍者らしい。

そんな事はどうでも良かった。

ただただ銀時の裏切りと、婚約者気取りで有頂天だった自分にショックで、しばらくその場に立ち尽くした…

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